本日7月11日21時より「『三国的世界』を読む」を配信いたします。
今回より第三集「横槊悲歌観滄海」に入ります。主人公は曹操。曹操の「遺令」についての言及より始まります。
何卒よろしくお願いいたします。
https://shirasu.io/t/3594labyrinth/c/3594/p/202307112100
【話題提供】
今回の配信で言及される、婢女や侍妾に関する遺言の出典は魏志ではありません。魏志の記載する曹操の遺令は甚だ簡単です。
遺令を詳細に伝えているとされるのは、陸士衡(陸機、261−303)の「弔魏武帝文一首」(『文選』巻60所収)であり、「三国的世界」の語る内容もこれを元にしています。
陸機は陸遜の孫、陸抗の子。はじめ呉に仕えましたが、20歳の時に呉は滅亡し(280)、晋に仕えることになります。この「弔魏武帝文一首」冒頭には「元康八年(298)」と見えるので、これを素直に信じるのであれば、陸機28歳の時の作品となります。