本日20時よりシラス「三国志ラビリンス」にて年末特番を配信いたします。本年最後の配信となります。
https://shirasu.io/t/3594labyrinth/c/3594/p/202312292000
本年11月7日に作家の酒見賢一さんが亡くなりました。
1989年(平成元年)に『後宮小説』で第1回ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー。三国志小説である『泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部』(2017年、平成29年)が最終作となってしまいました。ある意味で平成とともにあった作家です。
兼業作家であることを貫かれたため、活動期間の長さの割に寡作でした。その一方でデビュー作である『後宮小説』(アニメ化)を始め、『墨攻』(マンガ化、映画化)や『泣き虫弱虫諸葛孔明』(マンガ化)などメディアミックスには恵まれており、それが比較的高い社会的認知度につながっていたように思われます。
デビュー作『後宮小説』が当時としては極めて珍しかった中華風ファンタジー小説でしたが、その後の『墨攻』『周公旦』『陋巷に在り』『泣き虫弱虫諸葛孔明』は実際の中国史を題材とした作品です。しかし、一般的な歴史小説とは一線を画す作風だったと言えます。
この配信では、そのような酒見賢一さんの「独自性」を中心に語ってみたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。